活動の目的
REASON

阿蘇の色々な事、場所や景色、もっと阿蘇のことを好きになってもらえたら嬉しいです。

阿蘇のこと 2021.03.03

茅刈りのススメ

タイトルにもございますが、

今日は茅(カヤ)刈りのおはなしです。

 

苺狩りではありません。

茅刈りです。

(しつこくてすみません)

 

余談ですが、

とーちゃんはいちご狩りがきらいです。

ぜったいにつれていってくれません。

(ディズニーランドもきらいです)

 

けれど、茅刈りにはよろこんでつれていってくれました。

(がんこじじいです)

 

そんなマニアックな方向け、イケてるアクティビティのご紹介です。

 

 

 

茅は、イネ科の総称でススキやヨシなどのことをいいます。

あの茅葺き屋根でおなじみですね。

 

茅刈りというのは、

この茅を鎌1本で手刈りをし、

直径20センチほどになるまでぎゅっぎゅっと束ねていきます。

 

刈って、刈って、刈りまくりの業。

 

この時期だけの季節労働。

アクティビティ、もとい、アルバイトです。

 

世界農業遺産に登録されているここ阿蘇。

草原の維持のために様々な支援が行われています。

 

秋頃にカルデラを黄金色に染めるこの茅は、

牛や馬の飼料や寝床、畑の堆肥などに使われたりするのだけれど、

大半は燃やされています。

草原の草を利用する農家さんが減っているからなんですね。

高齢化という理由もあるでしょう。

 

この野焼き前のカヤを買い取り、京都の茅葺き職人に販売し、

阿蘇の草原と伝統文化を守る取り組みが数年前から行われています。

 

 

この茅刈りですね、

なにがいいかって、

やったしこ(やっただけ)

できるしこ(できるだけ)

老若男女、

年齢問わず、

足腰に自信があれば、

誰でもできるということ。

なんと遠く北海道から野営しながら数ヶ月滞在する強者までいるそう。

(すごっ!)

 

めったに入れない牧野での景色はサイコーだし、

ひさしぶりの汗は心地よいし、

こどもやどうぶつたちとのびのび過ごせるし、

終わったあとの美味しいビール代までいただけるだなんて、

いいことずくめっ!

(でしょ?でしょ?)

 

 

カヤ刈りチャンピォン大会とかー

草泊まりデザインコンペとかー

こんなのあったらオモシロイぞの妄想が止まりません。

 

 

グランピングばりに、

茅刈りもトレンドになったらよかろうに。

 

若人よっ!

世のカッコイイを疑ってみるのだっっっ!!

(ゼェゼェ、、、しつれいしました)

 

 

さあ、

特別に許可をいただいた草原地、牧野(ぼくや)へはいります。

 

 

むすこと犬のワンダもいっしょです。

きょうはふたりとも泥んこでかけずりまわってよしっ!

ピクニック気分で、おむすびこさえて出発です。

 

 

 

よゆうのよしこ 「鎌で刈って、束ねるだけっしょ。」

 

がんこじじい 「そうよ。やってみ。」

 

よしこ (ざく、ざく、ざく)

がんこ (ざっ、ざっ、ざっ、ざっ)×4倍速

 

よしこ (!!?)

 

がんこ (ざっ、ざっ、ざっ、ざっ)×8倍速

 

よしこ (なんこれ? むっずーーーーーーーーー!)

 

 

 

束ねるのも結構なコツやパワーがいりまして、

なかなかムズカシイのです・・・。

 

よしこ、早々と第一線からしりぞきました。

(とほほのほ)

 

がんこは、ちょいちょいっと器用にこなしていきます。

 

 

 

「おーーーい!ボールがあったぞーー!」

とーちゃんがむすこをよびました。

 

カヤネズミの巣です。

 

 

カヤネズミは草原にすむ日本で一番小さなネズミです。

親指ほどのちいさなちいさなネズミです。

 

 

夜、車を走らせていると、

「あ!カヤネズミっ!」

と、がんこは発見するのだけれど、

よしこはいまだにさっぱりです。

 

 

 

草原を維持していくことは、

こういった希少野生動物や生物を守ることでもあるんですよね。

ヒゴタイ、キスミレ、オオルリシジミ・・・。

草原が減れば、自ずと彼らの住処も減っていくということ。

 

多様性とはいうものの、

どうぶつたちにとっても、

にんげんたちにとっても、

世知辛い世の中であります。

 

 

 

自然って、なんなんでしょうね。

 

オノズカラ、シカルと書いて、「自然」。

 

わたしたちの自然はいったいどうなっていくのでしょう。

 

 

 

 

ワンダさんはというと、

山のあちらこちらをかけずりまわって、

ヒーヒーあついもんだから、

自分で地面を掘ってヒンヤリしておりました。

 

キミの世界は、平和なようですね。

よきに、よきに。

 

 

さて、だんだんと日も暮れて終わりの時間です。

 

今日の成果は、

じゃじゃーーーーーーーん!!!

 

 

合計20束!!

がんばりましたっ!

 

 

 

茅刈り日和だった晴天のこの日は、

数名参加者がいたのですが、

その中に地元高校生の姿もありました。

 

春から旅に出るためにバイクを買うんだそうです。

 

きっと彼はここへ戻ってくるんだろうな。

なんだかはっきり、そう思えました。

 

 

どうかくれぐれも気をつけてね。

よい旅を。

 

 

 

茅刈り、おすすめです。

 

 

 

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にわとり舎
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にわとり舎

阿蘇の里山の水源近くの古民家をセルフリノベーションしながら、薪をくべ、田畑を耕し、ときどき麦を編みながら、動物たちとともに暮らしています。あたらしい時代のあたらしい生き方を実践すべく、土に根を張り、ヒトも自然の一部として、日々をおもしろがって生きています。

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